
加齢黄斑変性症
加齢黄斑変性症
黄斑部は網膜の中心にあって、ものを注視する際に中心になる重要な場所です。加齢黄斑変性はこの黄斑部に生じる病気です。病気の原因は十分に解明されてはいませんが加齢が大きな要因になっており、年齢が上がるとともに増加する病気です。網膜下に病的なもろい新生血管ができて瘤のように盛り上がったり、新生血管から滲み出た液が網膜内や網膜下にたまったり出血して黄斑にダメージを与えます。
視界の中心が歪んだり、暗くなったり、視力が低下したりします。
病状が進行すると文字が読めなくなるなど生活に大きな支障を生じます。
現在の医学では、加齢黄斑変性を完全に治す方法はまだ確立されていません。しかし、「今の見え方」をこれ以上悪化させないよう、また運がよければもう少し見えやすくなるための、病気の進行を抑える治療は大きな進歩を遂げています。
とくに、病状が活動的なとき(出血、黄斑のむくみ[浮腫]、網膜の下に液がたまっているときなど)には、その原因となる新生血管の増殖を促す物質(主にVEGF:血管内皮増殖因子)を抑える薬を目の中(硝子体内)に注射して治療します。
硝子体注射は点眼麻酔で行い、痛みは最小限です。日帰りで受けられる治療ですので、入院の必要もありません。
このように、現在の見え方をできるだけ長く守ることは可能です。治療と生活習慣の見直しを組み合わせることで、日々の生活の質を保つサポートをしてまいります。気になる症状や不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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